002 ブラスの祭典3

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第二弾、どうしようか。。。
迷いに迷った挙句、この1枚に決めました。

ブラスの祭典3」です!

 

オススメ度:★★★★★
吹奏楽堪能度:★★★★★
ディスコ!度:★☆☆☆☆

 

「ブラスの祭典」は佐渡裕シエナウインドオーケストラがタッグを組んでリリースしてきた大人気シリーズ。

「1」と「2」では管弦楽の編曲作品もとりあげてましたが、この「3」では、吹奏楽のために作られた曲や、過去の吹奏楽コンクール課題曲など【吹奏楽オリジナル曲※】で構成されてます。※1曲目のファンファーレ除く

 

吹奏楽経験者としては「懐かしい!」と思えるし、未経験の人でも吹奏楽の醍醐味を十二分に堪能できる1枚で、SHIMUYAもリリース当時、曲目を見て「あ、これ絶対買わないとダメなやつだ!」と、CD屋さんに急いで買いに行った覚えがあります(笑)

 

演奏する佐渡裕&シエナウィンドオーケストラにも「少しだけ」触れておきます。

日本のプロ吹奏楽団といえば、それまでは「東京佼成ウィンドオーケストラ」と「大阪市音楽団(現:オオサカ・シオン・ウィンドオーケストラ)」の【2団体】というイメージでした。が、このCDリリース以後、シエナを含めた【3団体】と表することが多くなった気がします。

CDがリリースされた2004年頃は、日本テレビの「笑ってコラえて」で「吹奏楽の旅」と称して全国の高校生バンドを特集してたり、映画「スウィングガールズ」が公開されたりと、なんとなく「吹奏楽ブーム」が来た頃で、そのブームにシエナがうまく乗ったような印象があります。その後、佐渡さんが「題名のない音楽会」の司会に抜擢され、さらにお茶の間に「吹奏楽」が浸透していくことになるのです…

 

…と、「少しだけ」思いつくまま書いてみました(汗)
というわけで、このCDは個人的に【シエナの人気を不動のものにした一枚】だと思ってます。(言い過ぎか?)

 

…では、気を取り直して内容みていきましょう(大汗)

 

一曲目は、映画の冒頭でおなじみ【20世紀FOXファンファーレ】

ニ曲目は【高度な技術への指標】という、堅苦し名前からは想像もできないポップでジャジーなこの曲は、なんと1974年の吹奏楽コンクール課題曲!
トランペットパートをはじめ、各楽器にとてつもない技術を要求するこの曲、、、SHIMUYAはお恥ずかしながらこのCDで初めて知りました。シエナの演奏はキレッキレ(おそらく指定テンポよりも結構速い?)で、聴いてる分には楽しいんですが、こんな曲を課題曲として取り組んでいた当時の人たちは、うらやましいというか、恐ろしいというか…(笑)

この2曲の流れがとても自然で、マネをした楽団がいくつかありましたね(笑)
佐渡シエナ、さすがのチョイスです。

 

続いては【シンフォニア・ノビリッシマ】、こちらも一昔前に大流行した(らしい)1曲。作曲者であるロバート・ジェイガーが結婚した際に奥さんに捧げたという、幸せいっぱい、ノリノリの曲です。
このCDをきっかけに、当時所属していた楽団で演奏する機会がありましたが、練習してる時からこの曲は楽しかった!
曲の最後、ちょっとだけリズムとテンポがややこしくなって終わるのですが、いつ聴いてもハラハラします(苦笑)

楽しい感じの曲が続きましたが、次からちょっと雰囲気が変わります。

吹奏楽のための第一組曲】は、「惑星」でおなじみグスタヴ・ホルスト作曲の吹奏楽の古典中の古典。派手さはないけど、これぞ「吹奏楽」という曲。
少ない人数でアンサンブルする場面も多く、演奏する側の緊張感は半端ないです(笑)特に冒頭のテューバユーフォニアムのユニゾン、もうね、震えるわけですよ。。。(経験談

【風紋】は、こちらもコンクールの課題曲。最近では珍しくなくなったけど、こうして過去の課題曲をフィーチャーしだしたのも、このCDが先駆けな気がします。
この曲は「和」な感じで、冒頭は厳かに、中間部ではテンポが速くなり風が吹き荒れてる感じ?が出てきます。発表から30年以上経過してますが、毎年どこかしらの演奏会で取り上げていて、「課題曲」という枠を超えて、長く愛されている曲の一つです。
シエナの演奏はもちろん素晴らしいのですが、中間部でテンポが速くなるところは、個人的にはもう少し速めが好みだったりします(笑)

 

さて、次は【フェスティバル・バリエーション(通称:フェスバリ)】、このCDだと一番のメインといったところでしょうか。
音数が多い上に、音域も広く、さらに変拍子満載と、どの楽器にも高い技術が求められ、 特に「ホルン」が大活躍するこの曲。
かっこいいメロディーを冒頭から超高音バリバリ吹いたかと思えば、中間部ではメロディーではない伴奏にもかかわらず超高音を吹きっぱなし。体力的にキツくなってきた後半も休む間も無く、これまた超高音で「どソロ」があるという、金管楽器奏者であれば「こいつはヤベェ!」と誰しもが思う、そんなホルンを堪能できます(笑)
 作曲者であるC・T・スミスの「嫌がらせ」としか思えない(実際、意図的にホルンを難しくしている)この所業も、シエナは凄い勢いで演奏しきってます。
この演奏もきっかけとなって、この作曲者の曲が一大ブームとなるのですが、それはまた別の機会に。

 あとこの曲、途中で一度曲が終わったようになるのですが、絶対気を抜かないでください!(拍手なんてもってのほか!)世にも珍しい「バスクラリネットのソロ」を聴き逃すことになります!!※もともと聴こえにくいのですが…(汗)

 

【フェスバリ】で胃もたれした…わけではないですが、次の曲は気分転換。とても静かな、ゆったりした曲が登場します。
【詩のない歌】は、派手なだけが吹奏楽じゃない!と思わせてくれる、ハーモニーが素敵な曲です。前回の【NEW  LONDON PICTURES】でも書きましたが、SHIMUYAはこういう【しんみり系】の曲が大好きなのです(笑)
日が沈む頃、ちょっと「しんみり」した時に聴いたりすると、「あー、明日から仕事かー(涙)」なんて、感慨に浸れる曲です(あくまでも個人的な意見です)
しかしこの曲、音源がこのCD以外ほとんどない!(おそらくプロの演奏は未だにこれだけ?)という、なかなかにレアな一曲です。このCD収録曲の中でも一際異彩を放ってます。作曲者自社出版音源らしいんですが、どこで見つけてきたのか…佐渡シエナ、恐るべしです。

 

長々と書きたいように書いてきた曲紹介もいよいよ(ようやく?)ラストとなりました。

最後を飾るのは【ディスコ・キッド】、この曲もコンクール課題曲です。二曲目の【高度な〜】と同じポップス要素のある課題曲なのですが、この曲はタイトル通り…「ダサかっこいい」感じがします(笑)
この曲だけライブ音源なので、楽譜指定のクラリネットのアドリブソロだけでなく、トロンボーンのソロがあったり、ドラムが大活躍したりととても楽しい仕上がりになっており、この曲もCDリリース以降ブレイクした感があります。

で、ここにきてようやく記事冒頭の【ディスコ度】の説明ですが、この曲、主題に入る前に「ディスコ\(^o^)/」と叫ぶ場面があります。(楽譜には指定ないのですが…汗)
昔のコンクールの音源を聴いても、叫んでたり、叫んでなかったりするのですが、佐渡シエナはしっかり叫んじゃってます(笑)ただ、SHIMUYAの相方曰く「これ、【ヒーハー!】って叫んでない?」と、残念ながら「ディスコ\(^o^)/」と認識されなかったので、誠に恐れながら★は一つとなりました(汗)

 

以上、「ブラスの祭典3」の紹介でした。

一曲一曲しっかりコメントしたので大変長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!

ブログ書きながら改めてこのCD聴きなおしてましたが、やっぱり、吹奏楽っていいですね~♪

 

次回はどうしようか…(たくさんありすぎて、まだまだ悩み中…)